千代さんの歯
ワタシは、「いつでも見られるから」とまだ見に行っていません。
(で、結局見頃が終わってしまい、見逃すこともあります)
父が先日撮ってきた写真ではこんな感じです。
さてタイトルの千代さんの歯。以前にも歯っ欠け千代子のお話をしたのですが、千代さんの歯がまた取れちゃいました。
千代さんも超大人なので、部分入れ歯を使用しています。
自分の歯に部分入れ歯を引っ掛けていたのですが、その自分の歯が取れちゃいました。
その歯がないと、入れ歯が固定できません。その歯だけが頼りだったのに。
取れてすぐに歯医者さんに行ったのですが、その日のうちには歯が入らず、治療は数回を要するとの事。
入れ歯がないとごはんが食べられません。
歯が入るまでの間、入れ歯を固定するために入れ歯安定剤を勧められた千代さん。
ポ〇グリップなるものを買ってきて使用することに。
しかし、千代さんは総入れ歯ではないのでうまく固定できないみたいです。
「これ、食べてるうちになくなっちゃうんだけど。」
と言う千代さん。ごはんと一緒に食べちゃってます。
食べても大丈夫なんでしょうか、ポ〇グリップ。
調べてみると、成分が体内で吸収されることはないそうなので食べても問題なさそうです。
食べることも大事ですが、千代さん、詩吟のコンクールを控えていました。
「歯がダメだから、コンクールは欠場しようかな」
と、思案に暮れていました。
確かに、詩吟のコンクールでうなっている最中に入れ歯が外れようものなら、それはもう悲劇です。
代々語り継がれる珍事になってしまいます。
コンクールで優勝を競うほどの吟者ではありませんが、入れ歯が外れるのは避けるべき、でもせっかくエントリーしたんだから、欠場ももったいない。これまでの練習も無駄になってしまいます。
そこで、
「入れ歯なしでやっちゃえ」
と、提案したワタシ。
思わぬ発想に、「そんなの、無理よ~、息が抜けちゃうし、活舌も悪くなるじゃない」
と嫌がる千代さん。
「入れ歯無しで話していてもそんなに気にならないし、歯なんか気にしないで思い切りやればいいじゃん。誰もお母さんの歯なんか見てないよ」
とワタシ。
前歯はちゃんとあるので、ニカッと笑わない限り入れ歯があるのかないのかわかりませんし。
そう言われてみれば、それでもいいか。
千代さん、だんだんそんな気になってきたようで、(切り替えが早いのです)「コンクールは歯無しで!」と決意が固まりました。
そして、先日の日曜日無事にコンクールも終了。入賞も叶いませんでしたが、余計な心配もなく晴々とうたってきたようです。
昨日、また歯医者に行ってきた千代さん。
まだ治療は終わらず、あと一回行かないとちゃんと歯が入らないみたいです。
「歯がなくても、ごはんは何とかして食べるのよね。人間てすごいね」
と人間の(自らの)生命維持の能力に感心している千代さんです。