玄関先で
蝶々がタンポポにとまっていました。
千代さんが写真を撮れ撮れと騒ぐので撮りました。
肝の据わった蝶で近づいても逃げようとせず、かなり長い時間蜜を吸っていました。
このところ、家の周りでは、花々が咲いております。
アマリリスは、花壇の花より植木鉢のほうが大きな花をつけました。
気温も高くなり、夏の気配も感じるこの頃です。
我が家の千代さんは、このところ、着物の整理をしています。
千代さんは若い頃から着物が好きで、ワタシも舞をやっているので着物を着る機会が多いです。
「誰も着る人がいないけど、捨てられないので着てください。」と頂戴することもあります。
たとえ古い着物でも大事にされてきた着物たちです。
手縫いで丁寧に作ってあるのを見ると、ムゲには扱えず、大切に着させていただいております。
昔の着物は生地がしっとりしていて、着心地の良い物が多いです。
ワタシはお稽古には着物で出かけますから、大変ありがたいです。
その着物たちの保管場所は、千代さんが種類別に分けてくれています。
先日も、晴れた日に「風も通せるからちょうどいい」、と言って、着物を整理していました。
その千代さんの後姿を見たとき、ワタシは違和感を覚えました。
「なんか、背中が丸いぞ。」
そんなはずはありません。
千代さんの矯正はまだやったばかりです。このときの猫背具合は尋常じゃありませんでした。
猫背と言うか・・・肩甲骨が出っ張りすぎていると言ったほうが正しいです。
「ちょっとちょっと、立って背中を見せて」
こんな背中を放置できないワタシ。
しかし、千代さんの背中をじっくり見る前に気付いてしまいました。
猫背ではありません。
ブラ(正確にはブラカップ付のタンクトップ)が背中側に来ていただけでした。
後ろ前に着ていたんですね。肩甲骨あたりにブラカップが乗っかっていました。
背中にお山がふたつ状態です。
「お母さん、今日朝からその状態でいたの?」
確か、朝から美容室のお客様がいらしていました。こんな背中のまま、カットしたり、パーマ(のロッド)巻いたりしていたんですね。すでに時刻は15時過ぎです。
「嘘!逆なの?これ!」
と千代さん。
「だって、ここ押したら凹むよ。ホラ」
とカップをプッシュで事実を伝えました。
「やだ~」と、その場でタンクトップをグルグル回し正しい位置にする千代さん。
よかったです、姿勢が悪くなっていたわけではなくて。わが母ながら、凄まじいほどのドジです。
決してウケ狙いではないのですが、ウケ狙いならむしろやらないようなベタなドジを天性で踏みます。