ご無沙汰してしまいました

うっかりしていましたら、2ヶ月も更新していませんでした。


8月終わり頃のことですが、旧店舗の建物が取り壊されました。ちょうどお店があった辺りは更地になっています。

古い建物でしたから、ワタシ達がお世話になっている頃から、大家さんが「地震や台風が来たら・・」と心配なさっていました。築60年だったそうです。


あのお家に越してきたのは、ワタシが小学生の頃でした。

千代さんと、千代さんの美容室のお客様だった大家さんとのご縁で、貸して頂く事になったそうです。

まだモノレールは走っていませんでしたし、近隣の様子も今とは大分違っていました。

古いながらも頑丈でしたので、大きな地震にも耐え、台風にも負けずにワタシ達を守ってくれたお家でした。

ワタシ達家族の様々が、あそこでありました。

解体すると聞いてから、ちょこちょこ様子を見ていましたが、バリバリ壊される所は見たくなかったので、解体当日は見に行きませんでした。

目に焼き付けたくない光景です。壊されるのを見たら、なんとも言い難い気持ちになった事でしょう。


建物に対しておかしなものですが、ワタシ達が暮らしている間、老骨にムチ打つように頑張って守ってくれていた感じでした。昨年、移転した時には、これまでのお礼を言ってお別れしました。

その時は、もう荷物も出した後だったのでガランとしていました。

つい先日までここで暮らしていたとは思えない空気に驚き、家が役目を終えて眠ってしまったように感じました。


移転してからも、前を通るたびに見ていましたが、誰もいなくなってしまって淋しい風情でした。

大家さんはいずれ壊すとお話しされていたので、その日が来るのはわかっていました。淋しい姿に見えていたのはそれもあるかもしれません。

解体には寂寥感もありましたが、一年掛けて名残を惜しめましたし、本当に長い間お疲れ様でしたという思いです。


そのお家の前で、昔撮った写真です。




ワタシの中学校入学式の時のものです。

若かりし頃の千代さんと、ボケーッとした子だったワタシです。

千代さんは、自称「可愛いタイプ」だったそうです。ぷぷぷ

ワタシは、なんでしょ、ホントにボケーッとしてますね。

寝てばかりいたので、寝太郎と言われていました。

千代さんの美容室、当初はこんな感じのドアの色でした。丸みを帯びたドアや窓は、当時の流行でしょうか。今思えば凝った造りでした。


さて、今日の定休日、千葉市美術館に行って来ました。

『1968年 激動の時代の芸術』


この年代に興味ある方には、貴重な作品たちなのではないでしょうか。

ワタシも、現代にはない雰囲気のこの年代には興味があるので、面白く見てきました。

1968年生まれの方は観覧料の割引があるそうです。


1968年と言う事は、先ほどの旧店舗の建物は、その十年も前から建っていたんですね。

長い年月あそこで踏ん張っていた事に改めて感服します。