アイビーの件

 今年も、早くも3月となりました。

昨年の記事で、庭のアイビーの繁殖が恐ろしいので、撲滅しようと書きました。

夏の盛りの頃に、だいぶ取ったのですが、根っこは木のようになっており、引き抜くことが出来ないものは、長期戦を見込んで残しておきました。

秋になって、弱ってから引き抜くつもりで、葉っぱも目印程度に少しだけ残して、しばらく放置していました。

アイビーを完全に取り去るのはかなり難しい、と聞いていましたが、何しろひたすら光合成をさせない作戦を続けました。時々、残しておいた根っこを引っ張ってみて、抜けるか試しましたが、やはり手ごわく抜けませんでした。

諦めずに、葉っぱが増えたら取る、の繰り返しを、年明けまで続けました。

夏、大量にアイビーを取ってから、元々あったツワブキ達が、しだいに勢力を増してきました。

ツワブキ


はじめは、このツワブキが地面を覆っていたので、他の草が少なかったのです。

それが、猛暑が続いたせいか、ツワブキさん達が弱って減ってしまい、地面が見える様になっていました。

そこへ、昔からチョロチョロ生えていた程度のアイビー達がはびこり出して、力関係が逆転していたようです。

今はツワブキが隆盛を誇っています。地面が殆ど見えないほど、葉が広がっています。

そんな状況なので、しぶとかったアイビーの根っこも、先日引っ張ってみましたら、ズルズルと抜けました。どうしても抜けない根が一本だけあるのですが、それは、地面より深めで切り、その後土で埋めて、その上に大き目の植木鉢(底に穴が無い物)を乗せて密封してみました。これで来年まで待ってみて、抜けるか確認です。

完全とは言えませんが、目に見えるアイビーはいなくなりました。

ツワブキさんは、つる性ではないので、どんどん増えても安心です。お花の咲く時期もありますし、雑草も防いでくれます。

今、気になっているのは、柿の古木です。今は幹だけ残しているのですが、かつては甘い柿がなっていました。アイビーが盛んな頃、巻き付かれて埋もれてしまってから、新芽を出さなくなっています。もうダメかもしれませんが、また芽吹いてくれることを願っているところです。

植物を観察していると、その能力に畏敬の念を抱きます。時として、畏怖の念でもあります。

種を遠くに運ぶ仕組みや、受粉のための虫や鳥を利用する仕掛けもそうですが、植物同士がコミュニケーションしている(葉っぱをかじられた!とシグナルを出す)という研究も進んできているようです。まだまだ発見されていない能力があるのでしょう。

植物は、次世代に繋ぐ事、ただそれのみで、一生を終えます。子孫を残す事だけがすべてで、自我も欲望なく生きるのですから、その点の強さでは勝てる気がしません。無言で、最後に残るのは植物でしょうし、騒がず、真っ先に復活するのも植物でしょう。